IBM-PC の終焉

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/.J のタレコミから。

IBMがPC事業の売却を検討か

そのネタ元。

「IBMがPC事業売却」の報道

ネタ元のネタ元

I.B.M. Said to Put Its PC Business on the Market

Wintel独り勝ちの礎を築いたもの。Apple の苦境の源。消えていった多くの PCベンダーの呪詛の的。そのIBMが、PC事業から撤退するらしい。まだ確定ではないにしろ、PCが、使えるツールであることをこれ以上ないほどに知らしめたメーカが、PCの製造から全面的に撤退する。

Compaq(今は、hp ですね)や、Dell Gateway といった互換機メーカの追撃にあい、起死回生の一手として送り出した PS/2 は、こけまくり、OS/2は、Windowsの攻勢の前に敗退し、今まで幾度となく噂になっていましたが、とうとう本格的に動きを見せたということですね。

日本は、長いこと NEC の PC-9800シリーズの天下だったので、ピンと来る方も少ないかも知れませんが、IBMが「The PC」を世に送り出したとき、それはそれは大きなインパクトがあったもんです。それまでせいぜいが、個人会計ツールとして使われていたくらいで、概ねマニアの玩具の域を脱していなかったPC(当時は、マイコンと呼ばれてたりしました。Micro Computer と My Computerを引っ掛けた日本の造語ですが)を使えるビジネスツール、つまり、パーソナルコンピュータとして世に知らしめたのは、IBMのブランド力とメインフレーム(当時は、汎用コンピュータって言ってましたね)で培われた技術力、それを背景としたマーケティングのおかげです。日本の NEC PC-9800シリーズとて、IBMの参入という事実がなければ、NECのセールスだけで、果たしてあれほどオフィスに浸透したか、極めて疑問です。実際、日本IBMの製品戦略の誤り(IBM-PCともPC-9800シリーズとも互換性のないPCを長期に渡ってラインナップし続けたこと)がなければ、NECも早々に互換機メーカの道を進まざるをえなかったことは、DOS/Vの発表以後、雪崩をうつようにIBMや、あるいは富士通などの互換機メーカ製品にユーザが殺到していった事実からも明らかです。

それはともかく、「行く川の流れは絶えずして」とは言うものの、ハードウェアとしての PC は、もはや IBMが手がけるものとしては、ペイしない、家電並みの低コスト製品になったという証でもあるんでしょう(同時に、家電製品並みに外部から安価に調達が可能になったということでもあります)。誰もがコンピュータに触れることが可能になり、一家に一台といっても良いくらいパソコンが普及した日本。今更 PC の認知度など誰も問題にしません。その点では、巨人IBMの役割は終わったということもできます。

MCAが失敗に終わった時点で、IBMの役割も終わっていたということもできますが、それでもなお、やはりこの売却が現実のものとなれば、パーソナルコンピュータ史におけるひとつの時代が終わったということになるのでしょう。

それにしても、ThnkPadも含めて全部というのは、随分思い切ったものです。ユーザの立場から言うと、仕事でがしがし使えるノートパソコンって、ThinkPadくらいなものなので(高いけど)、これから何を買ったものか悩んでしまいます。売却先が質を落とさずに提供し続けてくれれば、いいのですけど、候補に挙がってる会社って、中国の会社じゃないですか。今の中国にはまだそこまで品質を維持した物作りができる企業があるようには思えないんですよね...

【参考】 過去からのPCの変遷を記載しているサイト

IBM&互換PCの歴史@FPCU

超高層ビルとパソコンの歴史

DOSの歴史セミナ

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このページは、matu'koが2004年12月 5日 04:25に書いたブログ記事です。

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